Block、DatabricksでClaudeを活用し従業員の生産性とデータアクセスを向上

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業種:
金融サービス
会社の規模:
ラージ
製品:
Claude Developer Platform
パートナー:
所在地:
北アメリカ
エンジニアの75%
週に8~10時間以上の節約を実現
100%の成功率
Claude 3.5 Sonnetを使用したベンチマークテスト

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Square、Cash App、Afterpay などの金融サービスを提供するBlockは、Databricks Data Intelligence Platform上でClaudeをデフォルトモデルとして使用しており、オープンソースのAIエージェント(コードネーム:goose)の社内での導入を支えています。このソリューションにより、あらゆる職務の従業員は、社内のツールとシステムの相互接続、複雑なデータの分析、技術的な専門知識なしでSQLクエリを作成、ワークフローの自動化が可能になり、組織の運営方法そのものが変革します。

Databricks上でClaudeを活用することで、Blockは以下を実現。

  • エンジニアの75%がコードネーム「goose」を使用して毎週8~10時間以上を節約し、これにより作業速度が向上して雑務が軽減
  • コードネーム「goose」の採用はわずか1か月で倍増し、従業員が新しいユースケースを発見するに伴いユーザーエンゲージメントは毎週40~50%増加
  • Claude 3.5 Sonnetがベンチマークテストで一貫して100%の成功率を達成する唯一のモデルに

より多くの従業員にデータインサイトへのアクセスを提供

Blockは膨大なデータリソースを保有しており、従業員が技術的背景にかかわらずそれらにアクセスできる方法を必要としていました。同社は長年にわたりデータエンジニアリングにDatabricksを利用してきましたが、これらの機能を大規模言語モデルや自社開発技術と統合することで、組織全体でデータアクセスの民主化を実現できる機会を見出しました。

プリンシパルデータおよび機械学習エンジニアであるBradley Axen氏は次のように述べています。「当社は長年にわたり、主要なデータエンジニアリングプラットフォームとしてDatabricksを活用し、データ処理のニーズに同社のSpark機能を使用してきました」

同社は当初、AIコーディングアシスタント「goose」を開発しましたが、その可能性はソフトウェア開発をはるかに超えることをすぐに認識しました。Axen氏は続けます。「gooseは私のチームがより良いコードを書くためのシンプルな支援ツールとして導入されました。基本的なフィードバックループとして始まり、その後、劇的に進化しました。大げさに聞こえるかもしれませんが、実際のところ私のコードの90%は今や「goose」によって記述されています。その理由の1つは、自分が開発しているツールを自ら使いたいという思いもありますが、同時にツール自体がそれほどまでに効果的になったからでもあります」。

デザインから製品開発に至るまで、あらゆる職種の数千人のBlock従業員が、現在、Databricks経由で(時には気付かないまま)Claudeを使用しています。これにより従業員はより大きく創造的な思考に時間を割くことができるようになっています。

DatabricksにおけるClaude活用で、優れたパフォーマンスとセキュリティを提供

厳格なベンチマークの結果、Blockは「goose」においてClaudeがこれまで一貫して他社モデルを上回るパフォーマンスを発揮していることを確認しました。「特に測定を重視するタスクに関して、Claudeファミリーは最高のパフォーマンスを発揮しました」とAxen氏は述べます。

セキュリティも意思決定におけるもう1つの重要な要素でした。「私たちは安全なデータ統合を非常に重視しています。Databricksに接続するとき、OAuthを短期間のみ有効な認証情報と組み合わせて使用できます。そのため、APIキーの配布と管理を必要とせず、すべての従業員がこれらのLLMにアクセスできるようになりました」とAxen氏は強調します。このセキュリティインフラストラクチャにより、Blockは「スイッチを切り替えるだけで、全従業員が新しいモデルを利用できる」ようになり、プラットフォームチームには多大な柔軟性がもたらされました。

Blockは、Claudeのツール活用およびコード生成能力を特に評価しています。同社は高度な推論を必要とする複雑なデータ分析にはClaude 3.5 Sonnetを、より多くのステップと計画を要するリクエストにはClaude 3.7 Sonnetを選択するなど、手元にある特定のタスクに基づいて異なるClaudeモデルを戦略的に採用しています。

エージェントワークフローによるデータアクセスの変革

Blockは、DatabricksにおけるClaudeを「goose」と統合し、複数のデータソースとツールを接続するエコシステムを構築しました。「当社のエージェントベースのアプローチにより、完全なワークフローループを作成することができました」とAxen氏は述べます。「当社ではDatabricksのエンドポイント経由でLLMを実行し、エージェントシステムである「goose」に接続します。その後、「goose」はDatabricksにコールバックして当社のデータベースとデータセットにアクセスできます」

このアプローチにより、さまざまな部門の従業員が以下のように、より効率的にデータを扱えるようになります。

  • 技術的知識なしでSQLを生成:モデルがSQLを作成し、データエンドポイントに送信して洞察を返します。SQLの知識がない従業員でも自身のデータ問題を解決できるため、製品チームや非技術系スタッフはデータサイエンティストに頼ることなくデータに関する質問に回答することができます。
  • 複雑なデータ特徴量エンジニアリング:Blockのエンジニアは、社内のBeaconサービスのコードを記述する方法をClaudeに学習させるシステムを構築しました。MCPサーバーは、Databricks上のLLMに対してBeaconにコードを送信する方法を教えます。これにより、機械学習エンジニアはBlockのバックエンドシステムに関する深い知識がなくても高度なデータ特徴量を生成できるようになります。
  • マルチツールのデータワークフロー:「goose」はMCPを活用し、さまざまなシステムを接続します。Blockは、あらゆる社内ツール向けにMCPサーバーを構築し、それをワークフローに接続できます。これにより、運用チームはAIを活用してケースチケットを解決でき、各部門が必要とするデータにアクセスできるよう支援します。

このエージェント型アプローチは、Blockのより広範なビジョンと一致しています。「大きな機会は、LLMが人間の意図を当社のシステム上での行動に変換できる点にあります。これにより、お客様への製品提供方法や社内業務の進め方に変化がもたらされるでしょう」とAxen氏は指摘します。

測定可能な成果をもたらすデータ主導型の企業文化の構築

Blockの、DatabricksにおけるClaude実装は、社内で大きな注目を集めています。Blockの1万人の従業員のうち約4,000名が「goose」を積極的に活用しており、営業、デザイン、製品からカスタマーサクセス、オペレーションなど、15の異なる職種で導入が進んでいます。

生産性への影響は非常に大きく、特にチームが洞察を得る速度においては顕著です。SQLを知らない従業員でも、自らデータに関する問題を解決できるようになったことは、Blockにとって大きな意味を持ちます。

また、この恩恵を受けるチームの1つがデザインチームです。Axen氏は次のように説明します。「デザイナーが自分のアイデアを、機能するプロトタイプに変えるためのハードルが高すぎたため、多くの場合、実行されませんでした。今ででは、そのハードルはほぼ完全になくなっています。『Figmaでウェブページを作成しました。機能するバージョンを作ってください』と言えば、それが実現するのです」 これによりデザインワークフローが根本的に変わり、デザイナーは機能するプロトタイプを構築、テストしてから共有できるようになりました。

アクセス可能なデータとエージェントAIを活用した未来の構築

Blockは、エージェントAIシステムを通じてデータアクセスが完全に民衆化される未来を構想しています。「限界は、あなたの時間の100%節約ではありません。実際には、それ以上になります。なぜなら、あなたの代わりに働くエージェントのチーム全体がいて、1人で成し得ないことを実現できるからです」とAxen氏は述べます。

Blockは2025年までに、AIを活用して従業員の時間を30%節約することを目指していますが、同社のビジョンは効率化を超えたものになっています。「すべては、従業員が優れたアイデアをすべて実行できるようにすることです。今後数年間で、仕事のあり方はは変化していくでしょう。従業員は、依然として困難な問題を解決していきますが、コードの記述に費やす時間は減っていくでしょう」とAxen氏は説明します。Blockの目標は、提供のスピードによる制約から、イノベーションのスピードのみに制限される状態へと移行することです。

現在、Blockは社内の生産性向上に重点を置く一方で、戦略的に顧客向けAI製品の開発を進めています。Axen氏は以下のように説明します。「現在、何が機能するか、そして人々が容易に手に入れられる方法を検討しています」Blockでは、既に自社のエコシステム内でいくつかのエージェント製品が存在しているものの、広範な導入よりも品質を優先しています。「goose」の社内実装は、生産性向上ツールであると同時に重要な試験場としての役割も果たしており、同社は次世代の顧客向けサービスを強化するインフラストラクチャと設計原則の開発を進めています。

Blockは「goose」を通じて、Claudeの高度な推論力とDatabricks Data Intelligence Platformを組み合わせることにより、すべての従業員が自社のデータの潜在能力を最大限に引き出すことができる未来を創出しています。このパートナーシップによりBlockの従業員は、AI支援ワークフローを活用することができ、誰もが高度なデータ分析にアクセスできるようにする技術を通じて、経済的エンパワーメントというビジョンを実現します。

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