JetBrains、Claude in Amazon Bedrockを活用して開発者ツールを構築
業種：
ソフトウェア
会社の規模：
ミディアム
製品：
Claude Developer Platform
所在地：
ヨーロッパ
19%改善
ドキュメント生成において
59%向上
リファクタリングの成功率
問題
ソリューション
JetBrainsは、統合開発環境（IDE）のリーダーとしてClaude in Amazon Bedrockを同社のAI搭載開発ツールに採用しています。これには、同社のAIコーディングエージェント「Junie」が含まれ、プログラマーがより迅速かつより正確に、より楽しくコーディングできるよう支援しています。
JetBrainsの社内ベンチマークによると、Claudeは以下の点で人気の最先端LLMを上回るパフォーマンスを発揮しました。
- 19%、ドキュメント生成の精度向上（テキストの類似性と品質を評価するchrFスコアによる測定）
- 59%、ユーザー主導型リファクタリングの成功率の増加（構文的に正しいコードの割合）
- 53%超、タスク完了成功率、最高水準のAIコーディングエージェントに匹敵
開発をより生産的で楽しいものに
JetBrainsは、2000年以来、開発者の効率的な作業を支援してきました。同社の使命は、開発者の作業とコードの記述方法を理解するツールを作成することにより、開発プロセスをより生産的で楽しいものにすることです。
大規模言語モデルと生成AIの登場により、JetBrainsは自らのアプローチを変革する機会を見出しました。
JetBrainsがClaude in Amazon Bedrockを選定した理由
複数のAIモデルを評価した結果、JetBrainsは、コード関連タスクにおける卓越したパフォーマンスとAWSのフルマネージドサービスであるAmazon Bedrockの包括的な利点を評価し、Claude in Amazon Bedrock を選択しました。
JetBrainsのAIディレクターであるVladislav Tankov氏は次のように述べています。「Claudeは当社のコーディングアプリケーションにおいて、一貫して他モデルよりも優れたパフォーマンスを発揮しました。エディタ内でのコード生成用に実装した際、複数のデータセットで構文的に100％正しいコードを達成しました。これは従来のどのモデルでも見られなかったことです」
Claudeの機能に加え、Amazon Bedrockには大きな利点がありました。Amazon Bedrockは、カスタマイズ要件を最小限に抑えた便利なConverse APIを提供しており、JetBrainsにとって開発効率を大幅に向上させてくれます。
顧客からの要望もまた、この決定が正しかったことを裏付けています。Tankov氏は次のように述べています。「お客様からは当社AIアシスタントへのClaude統合を積極的に求める要望を頂きました。中にはLinkedInを通じて直接当社の技術担当者に連絡をくださった方もいます」
JetBrainsは、Amazon Bedrockを通じてAmazon Web Services（AWS）の堅牢で安全なインフラストラクチャの恩恵を受けつつ、Claude の機能を最大限に活用することができ、同社のAI搭載開発ツールおよび「Junie」コーディングエージェントの基盤を構築しています。
Claudeが従来の開発ツールをどのように強化するか
JetBrainsは、Claudeを同社の開発ツールスイートに統合し、以下のような大幅な改善をもたらすAIを活用したコーディング機能を強化しました。
- ドキュメント生成（19%改善）：Claudeは、コードに関する包括的で正確なドキュメントを作成します。
- ユーザー主導型リファクタリング（59%成功率向上）：ユーザー主導型リファクタリングの成功率が、構文的に正しいコードを生成するという点で59%向上しました。これは、Claudeがより確実に開発者が要求する改善要求を処理していることを示しています。
- エージェント型ワークフロー：Claudeは、非常に複雑なタスクであるGraalVMをGradleプロジェクトに適用するといった、複雑なシナリオにおいて、特に優れたパフォーマンスを発揮します。
Claudeが、「Junie」のエージェント機能を強化する仕組み
2025年1月、JetBrainsは、開発者向けにあらゆる複雑なタスクを処理するように設計されたコーディングエージェント「Junie」をリリースしました。「Junie」のリリースと合わせて、JetBrainsはエージェントがプロジェクトの共同作業者として作業する際に、JetBrains IDE内でのAIツールの新しい活用方法を提案しました。
「Junie」は複数のAIモデルを使用していますが、JetBrainsは複雑なコーディングの課題についてはClaude に頼っており、開発者の作業時間を大幅に削減しています。信頼性の高いLLMを搭載したコーディングエージェントは、JetBrains IDEの機能と組み合わせることで、タスクに対するソリューションを提案するだけでなく、コードの実行およびテストも行い、プロジェクト全体を探索します。
JetBrainsの「Junie」のプロダクトリーダーであるAndrew Zakonov氏は次のように説明しています。「当社の理念はシンプルです。あるタスクに対してどのモデルがより優れたパフォーマンスを発揮するかを判断するのは開発者ではなく私たちの仕事です。 データ主導型アプローチと継続的なテストとベンチマークの結果、「Junie」のモデル選択は常にトップクラスのコーディングエージェントの1つであり続けています」
「Junie」は、エージェントの自律性と開発者の制御の両立を図る以下の4つのステップからなるワークフローに従います。
- タスクの割り当て：開発者は単純な変更から複雑な機能まで、さまざまなコーディングタスクを委任
- プロジェクトの探索：「Junie」がコードベースを分析しプロジェクトのコンテキストを理解
- ソリューションの提案：「Junie」が変更を行う前に開発者レビュー用の計画を提示
- タスクの実行とテスト：「Junie」は、コードを実装し、テストし、必要に応じて調整
コーディングエージェントを開発者やチームにとって現実のものに
「Junie」は、JetBrains IDEに統合されたことで、数百万人もの開発者にとってコーディングエージェントを現実のものとし、日々の開発作業に以下のような利点をもたらしています。
- 新規プロジェクトでは、「Junie」は初期骨格を生成することで「白紙症候群」を最小限に抑えるのに役立ちます。これにより、開発者はどこから始めればよいかわからないという白紙の状態を恐れることなく、より迅速に作業を開始できます。
- 日常的な作業に関しては、「Junie」は複数のファイルにわたる反復作業を迅速かつ効率的に自動化するため、開発者はより創造的な開発作業に集中できます。
- テストに関しては、「Junie」は自動的にテストの記述、実行、修正を行い、開発作業の最も退屈な部分を効率化します。
- 最も重要なのは、「Junie」が時間を解放したり、予期しないソリューションを提案したりすることで創造性が高まることです。 Andrew Zakonov氏は次のように説明しています。「「Junie」を以前使用していた開発者は、そのタスクに対するアプローチに驚いていました。こうした予期していなかったソリューションが、開発においてより実験的な思考を促してくれます」
ソフトウェア開発の未来を再考
JetBrainsは、自律型コーディングエージェントを従来のIDEを補完し、開発者のエンドツーエンドの生産性を向上させることができる新しいAIツールと位置付けています。「コーディングエージェントは、2つの扉を開くと確信しています」とZakonov氏は述べます。「まず、開発速度が倍増し、コード品質が向上します。次に、開発者がより優れた創造的なソリューションを見出す支援をすることで、コーディングがより快適で、楽しいものになることです」
JetBrainsは、AnthropicとAWSとの連携を通じて、開発をより生産的で楽しいものにするという同社の使命を継続しています。JetBrainsは、同社のIDE機能と画期的な「Junie」エージェントの両方にClaudeを導入することで、AIと人間の創造性が融合しソフトウェアの構築方法を変革する未来を形作るサポートをしています。
動画のキャプション
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